【医療・生活】「蒸し」暑くなってきたことですし「虫」に注意
いやぁ、一気に気温と湿度が上がってきましたね。
タイトルの寒いダジャレはなんやねん...という感じなんですが
そろそろ虫に気を付けないといけないシーズンがやってまいりました。
かさぶたのような刺し口 「つつが虫病」今も死者(河北新報) - Yahoo!ニュース
こんなニュースが先日話題になってました。
知らない方も多いかもしれませんが、「つつが虫病」とはその名の通り
「ツツガムシ」という山林や河川時に生息している、ちーっちゃいダニ(0.2~0.5mm)に刺されることで発症する病気です。5~14日程度の潜伏期間ののち、高熱、頭痛、倦怠感など風邪のような症状を引き起こします。早急に適切な治療を施せば問題ない場合も多いのですが、治療が遅れると最悪死に至ることもあります。
かまれたところは1cm程度黒いかさぶたができることが多いといわれています。
このツツガムシが猛毒をもっているというわけではなく、かまれることで「リケッチア」という細菌に感染し、上記のような症状を引き起こします。なので治療には抗菌薬が用いられます。テトラサイクリン系という種類の抗菌薬が第一選択です。
他にもダニが媒介する病気として以前話題になったのがSFTS(重症熱性血小板減少症候群)です。
こちらは「マダニ」という種類のダニ(3~4mm程度、吸血すると10mm程度に大きくなる)がSFTSウィルスを吸血時に媒介することで感染、発症します。
5~14日の潜伏期間ののち発熱や倦怠感の他、嘔吐や下痢など消化器症状も現れ、重症化すると多臓器不全を引き起こし死に至る場合もあります。
残念ながら現在、有効な抗ウィルス薬は存在せず発症したら対症療法がメインとなります。
ダニに噛まれないための予防策として山林やくさむらに入る際は長袖、長ズボンを着用するなど、とにかく嚙まれうる面積を小さく留めることが有効です。そもそも山林、くさむらには他にも害虫が潜んでいますので、むやみやたらに入り込まないことも大切ですね。
また、刺された形跡がある場合は数日間は体調変化に気を付け、おかしいと思ったらなるべく早く受診しましょう。
屋外はもちろん屋内にも様々な虫が入ってくるいや~な季節が今年も始まります。人間と虫の戦いは永遠に終わらない・・・!