【新型コロナウィルスワクチン】日本各地でモデルナ社製ワクチンの接種が開始。ファイザー製との違いについて
2021年6月20日現在、各地で新型コロナウィルスワクチンの接種が急ピッチで進められています。
医療従事者、高齢者以外の方の接種の件数もだんだんと増えてきているようです。
また打つワクチンの種類もファイザー製の「コミナティ筋注」だけでなくモデルナ製の「COVID-19 ワクチン モデルナ筋注」を用いる接種会場も5月21日のモデルナ製承認以降多くなってきました。
そこで今回はモデルナ製とファイザー製の違いについて書き記そうと思います。
なおこれは2021年6月20日段階のものであり今後新たなデータが出て変わっていくものと思われます。
・ファイザー製「コミナティ筋注」
有効性:95.0%(海外第Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ層試験 第Ⅱ/Ⅲ層パート)
接種回数:2回(3週間間隔)
対象年齢:12歳以上
副反応(国内第Ⅰ層/Ⅱ層試験)
・注射部位疼痛(1回目86.6% 2回目79.3%)
・疲労(1回目40.3% 2回目60.3%)
・頭痛(1回目32.8% 2回目44.0%)
・筋肉痛(1回目14.3% 2回目16.4%)
・悪寒(1回目25.2% 2回目45.7%)
・関節痛(1回目14.3% 2回目25.0%)
・発熱(1回目14.3% 2回目32.8%)
コミナティ筋注 添付文書(https://www.info.pmda.go.jp/go/pdf/672212_631341DA1025_1_03)
・モデルナ製「COVID-19 ワクチン モデルナ筋注」
有効性:94.1%(海外第Ⅲ層試験)
接種回数:2回(4週間間隔)
対象年齢:18歳以上(ただし6月20日現在、対象を12歳以上とする手続きが国内で進められています。)
副反応(国内第Ⅰ層/Ⅱ層試験)
・注射部位疼痛(1回目82.7% 2回目85.0%)
・疲労(1回目18.7% 2回目63.3%)
・頭痛(1回目13.3% 2回目47.6%)
・筋肉痛(1回目37.3% 2回目49.7%)
・悪寒(1回目5.3% 2回目50.3%)
・関節痛(1回目8.0% 2回目32.0%)
・発熱(1回目2.0% 2回目40.1%)
COVID-19 ワクチン モデルナ筋注 添付文書(https://www.info.pmda.go.jp/go/pdf/400256_631341EA1020_1_01)
どちらも添付文書記載のデータを参照としています。また上記以外にも保管時の温度や投与される液量にも違いがあります。
大きなポイントとしては「2回目を打つまでの間隔が両者で違う」点ですね。ファイザー製は3週、モデルナ製は4週間隔です。接種する医療機関や会場がその点は把握しているはずですが、もし疑問に思えばすぐそこのスタッフに問い合わせましょう。
対象年齢もファイザー製が「12歳以上」、モデルナ製が「18歳以上」となっており現状差がありますが、現在モデルナ製も12歳以上とするよう手続きが始まっているとのことです。
有効性についてはどちらも同じ程度で高い数字だと思います。
副反応については出現する症状や2回目で副反応が増加する傾向などは両社とも同じと考えられます。
1回目あまり副反応が出なくても2回目に出る方もいらっしゃいますので注意が必要です。
また、国立国際医療研究センターの報告では、副反応の強さと作られる抗体の量はほとんど関係がないとされており、副反応があまり出なくてもワクチンの効果を不安に思う必要はないと思われます。
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